住まいのお掃除で何かと便利な重曹。使ってみたいが使用方法が様々で、
どのように使ったら良いものか?このように思われている方は多い。
是非ともやっかいなカビ対策のアイテムとして重曹デビューしてみてはいかがだろうか?
カビは他の汚れとは違い、強力な薬剤で漂白すれば解決するという単純なものではない。
重曹を使用したカビ対策は、人体や素材、環境に配慮しながら、予防や除去の手伝いをしてくれるのだ。
小さなカビでも、もし発見したら絶対に放置せずこれから紹介する方法を試して欲しい。
『人、建物に優しいカビ取り専門業者による無料見積り/カビラボ』
この記事読むことで理解できること
重曹を用いて初期の壁カビを抑制する方法
最初にお伝えすべきことは、重曹には静菌効果がある。しかし、カビを取り除く程の洗浄力はない。よってカビ対策で重曹はカビ予防として多く使用されている。またカビ除去としては消毒用エタノールと併用して使用する方法をおすすめする。
下記は、壁にできたカビを重曹と消毒用エタノールを使用して殺菌する方法である。
ただし、この方法で効果があるのは初期段階のカビのみと覚えておいていただきたい。
小さな点ではなく、面でカビが繁殖している場合には、目に見えてカビが発生していない隣接する壁にもカビ胞子が飛散、また壁の奥まで繁殖している可能性がある為、カビ取り専門業者に除去依頼していただきたい。
壁カビの除去方法
【用意するもの】
・重曹…汚れを分解する効力がある
・酸素系漂白剤(衣類用粉タイプ)…カビの色素を分解し、除菌・消臭の効力もある
・消毒用エタノール…カビの細胞を破壊する効力がある
・水
・メラミンスポンジ…消しゴムのような見た目で便利なお掃除アイテム
・ラップまたはキッチンペーパー
・新品の雑巾(3枚)
【手順】
重曹を容器に入れて、そこに水を少しずつ加えてペースト状にする。ペーストは壁に塗りつける為、水っぽくならないように調整しながら、固めのヨーグルト状にする。
重曹ペーストが出来たら、酸素系漂白剤をペーストに加えて混ぜ合わせる。
綺麗な雑巾やタオルに消毒用エタノールを吹き付ける。カビが発生している壁に消毒液を染み込ませるようにゆっくりと当てて、カビの胞子が飛散しないように拭き取っていく。
エタノールで拭き取れないカビがあれば、メラミンスポンジでゆっくりと擦って落とす。
メラミンスポンジ使用後、菌や汚れを含んだ粉が床に落ちている為、掃除機を使って片付ける。(生きたカビは掃除機で吸うことで飛散させてしまうので必ずエタノールで殺菌したカビのみに掃除機は使用する)メラミンスポンジ使用後は、もう一度、消毒用エタノールで表面を拭き取る。
エタノールが完全に乾いたら、①で作っておいた重曹ペーストをカビ発生箇所に覆うように塗り、上からラップをかけて3時間程そのままにしておく。3時間後、ラップをはがし重曹ペーストをしっかりと拭き取る。
最後に壁が湿った状態にして終わらせず、必ず乾拭きを行い、水気を完全に取る。わずかに残ったカビ菌の増殖を進めてしまうので湿った状態で終わらせないこと。カビ菌を残さないように、使用した道具などもエタノールで拭いて片付けると良い。
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何故小さなカビでも放置だけはしてはいけないのか?
画像のように、一目見て黒ずみやシミがある場合は、自分での除去は困難である。だからといって放置だけはしてはいけない。その最大の理由は、カビ胞子が体内に入り込むことで命にかかわる病気を引き起こすからである。
また見た目では小さなカビで発生している場合でも、放置しておくとカビはじわじわと繁殖していく。特に湿度が常に高い場所に関しては驚くほどのスピードで、小さなカビも一気に広がっていく。
では実際起こったカビによる被害とはどのようなものがあるのかを紹介する。
【身体的・精神的被害】
カビの胞子が体内で入り込むことで、喘息、アトピーやアレルギーの悪化や発症、皮膚炎、免疫力低下が起こるとされている。また免疫力が低い状態や持病を持っている際、体内にカビの胞子が入り込むと、そのまま住み着いて繁殖し、命をおびやかす真菌症へと繋がる。
カビが体内に入りこむ経由は空気中に舞ったカビ胞子を吸い込むこと、もうひとつは傷口から入り込むことである。傷口からの浸入の場合、最初はかゆみから始まり、炎症、そして患部から序所に黒いシミが広がっていく。重症化して最悪の場合、患部を切除したという事例もある。
このような防げる悲劇を招かないために、カビを発見したら殺菌を行う、そして初期段階の繁殖ではない、また点在して発生している場合には、カビ除去と予防の専門業者にすぐに相談してほしい。
特に免疫力が低い小さなお子さん、お年寄り、持病の関係で免疫コントロールしている方、そして妊婦さんがいらっしゃる場合は早急に対処で被害を食い止めていただきたい。
【住宅の寿命を縮める】
カビは糸状のものがたくさん絡み合う「糸状菌」であり、枝分かれするように栄養を求めて四方八方に壁の中を伸びていく。カビは塗料や接着剤、建材も栄養にしているのだ。除カビ、防カビ対策を行わなければ、小さなカビのコロニー(集落)は建材全体に行き渡り、劣化していく。もしもカビが電線などの設備に繁殖すると、電気絶縁性が低下し、電気製品の不具合や使用不可となるだけでなく、最悪の場合には火災の原因となることもある。
上記がカビ被害で多く出ている内容である。他にはカビを餌としているダニの増加、そして放置しておくことで大掛かりな除去作業が必要となり、費用が高くなってしまった等がある。
市販のカビ取り剤をむやみに使用してはいけない理由
市販のカビ取り剤を使用して見た目が綺麗になったとしても、実は根本的な解決にはなっていない。
なぜならば、多くの市販カビ取り剤は殺菌効果よりも、カビの色素を落とす為の漂白効果の方が強く、カビの菌核を分解(殺菌)まではできないのである。
市販のカビ取り剤はカビ色素の漂白と、表面のみのカビ殺菌と思っていただいて良い。根深いカビまで除去!と記載されているが、その対象は糸のように繁殖したカビ胞子に対してであり、菌核に対してではない。カビ菌核の除去は専門的な分野であり、カビに対しての知識と経験がなければ不可能である。
重曹でカビ予防&役立つ掃除方法
カビの発生放置がいかに怖いかがわかった。もしも発生したら放置しない!は鉄則であり、また日頃からカビ予防を意識した掃除を行うことも重要である。
続いては重曹を用いたカビの予防をかねた掃除方法をお伝えする。
室内の壁
室内の壁カビ予防には、重曹と水を混ぜたスプレーが活用できる。
【用意するもの】
・重曹
・水
・スプレーボトル
・清潔な雑巾や布
【手順】
水500mlに重曹大さじ1杯を混ぜてスプレーボトルに混ぜる。
壁に直接まんべんなくスプレーし、乾拭きをする。
とても簡単手軽にできるので是非お試しいただきたい。
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台所
台所の中で一番水気が多くカビ発生のスタート地点になりやすいシンクの掃除方法である。
【用意するもの】
・重曹
・酢またはレモンの絞り汁
・スポンジ
【手順】
排水口やシンク内に重曹をまんべんなくふりかけ、そのあとに酢またはレモンの絞り汁をかける。酢やレモン汁をかけると重曹がブクブクと発砲するので暫し待つ。排水口に関してはそのままにしておき、シンク内は発砲が落ち着いたら水をかけて流す。
先にシンクを水洗いまで行い、排水口は最後に重曹→酢→放置が効果的である。
またパッキン部分も同じ方法でカビ予防をかねた掃除が出来る。
シンクの汚れがしつこく無い場合は、重曹だけをふりかけて、スポンジで力を入れずに円を描くように掃除するだけでも綺麗になる。
続いてはコンロ回りのカビ予防の掃除方法である。これは換気扇を覆っているレンジフードにも活用できる。
【用意するもの】
・重曹
・水
・スプレーボトル
・清潔な雑巾や布
【手順】
壁の掃除方法とまったく同じく、水500mlに重曹大さじ1杯を混ぜてスプレーボトルに混ぜる。
コンロまわり全体にまんべんなくスプレーするのだが、ポイントは調理後暫くしてまだコンロ周辺がまだほんのりと温かい状態がベストである。全体にスプレーしたら30分はそのままにして、キッチンペーパーで拭き取る。
浴室
【用意するもの】
・重曹
・酸素系漂白剤 液体タイプ
・ゴム手袋
・浴室用ブラシ
・スポンジ
【手順】
重曹1:酸素系漂白剤1を混ぜ合わせて固めのペーストを作る。カビ発生箇所と周辺に重曹ペーストを塗りつけて15分程待ち、壁や床は浴室用ブラシ、傷つきやすい鏡や柔らかいパッキン部分はスポンジなどでペーストの上からこする。擦り落とせたらペーストが残らないように水洗いをする。
トイレ
続いてはトイレの便器、そして配管の掃除方法である。
トイレの便器は非常にシンプルで、重曹を便器内にふりかけ、トイレ用のブラシでこすると驚く程汚れが落ちる。また配管部分は先に紹介した重曹スプレーをふきつけ、雑巾で乾拭きすると掃除がしやすい。トイレ内の壁、床も同じく重曹スプレーが活用できるので、重曹スプレー1本でトイレ丸々カビ予防掃除が出来る。
また重曹のもう一つの使い方として、除湿剤と消臭剤としての活用法がある。重曹を適量、容器に入れてトイレに置いておくだけである。無臭の消臭剤として人気の活用法だ。
玄関
続いては玄関のカビ予防掃除方法だが、以外と玄関の壁、床はカビが発生しやすい環境となっている。扉がスチール製であれば、冬場など中と外の温度差が大きい時には結露がついてしまう。その結露によって湿度が上がりカビが発生しやすくなる。
【用意するもの】
・重曹
・水
・スプレーボトル
・箒
・メラミンスポンジ
【手順】
いつもの掃除と同じように、まずは靴箱内や棚、壁の埃を床に落としきり、埃やゴミを箒で片付ける。床が綺麗になったら重曹スプレーを床全体にふきかけ、箒でもう一度掃き掃除をする。床がタイルの場合、目地に再度、重曹スプレーをかけてメラミンスポンジで擦ると綺麗になる。
重曹の能力!カビ対策や掃除に使える理由
様々な場所で使用できる便利な掃除アイテムの重曹。掃除に役立つ理由は下記である。
■発泡性がある
こびりついた汚れを浮かせ、剥がしやすくしてくれる。
■粒子が細かい
素材の細部に入り込めるので汚れまで届きやすい。
■弱アルカリ性
酸性である油汚れを中和し落とすことができる。
一番の特徴は、食品添加物や医薬品としても使用されており、人体に無害な為、安心して使用できるところである。
ただし!便利で安心できる重曹だが、重曹で住まいのお掃除が何でも解決できるわけではない。最初にお伝えしたように、カビに対しては殺菌までの洗浄力はなく、またしつこい水垢や油汚れを落としきるほど強力なパワーはない。
逆をいえば、食品添加物や医薬品として使用されているからこそ、強力すぎず安心できるともいえる。よって重曹は日頃の掃除やカビ予防アイテムとして認識いただくと良いかもしれない。
安心できる完璧なカビ除去はプロに依頼!
重曹はカビ予防としては安心して思い切り使用できるが、除去まではできない。
では、発生してしまったカビを安全に除去する方法とは何か?それは、食品添加物と同様の安全性が高い洗浄剤で、化学反応によるカビの菌核までも分解除去してくれるカビのプロに除去依頼することである。
カビ除去は汚れ落としではない!
カビ除去・予防を専門にしている業者以外、例えばクリーニングを専門にしている業者にも、「カビ除去できます」と宣伝しているところはある。
しかし、クリーニング業者は色素沈着を落とす事を目的としており、塩酸を水希釈した「酸洗い」か、高圧洗浄による「剥離洗浄」が主体となる。この方法はカビの根本的な問題解決(菌核の分解除去と防カビ)にはならず、また強力な薬剤使用は、建材や人体にダメージを与えかねない。
クリーニング業者は「汚れ」を落とす専門であり、カビ除去業者は「カビ菌除去」の専門である。
専門知識はなくてもカビの色素は漂白することが出来てしまうので勘違いしやすいが、カビの根本的な解決を求めるのであれば、依頼する業者は間違わないようにしていただきたい。
依頼する前に知っておこう!カビの生態
「カビは湿気の多い季節に発生する。」このようなイメージをほとんどの人が持っているが、
カビ発生の条件を正しく知っている方は少ない。条件を知ることで、カビ発生を抑制することができる。カビ発生の条件は下記4つ全てが揃った時である。
①温度…5~45℃で発生、20℃以上から活発に、28℃前後が一番盛んになる
②湿度…60%以上で発生、80%以上となると猛烈な勢いで繁殖する
③栄養…埃、人間の垢などのたんぱく質汚れ、食品、塗料なども栄養源としている
④酸素
この中の1つでも欠けて、条件が揃わなければカビを抑えることが出来る。
カビは発生すると素人ではカビの核まで除去するのは非常に困難である。上記条件が気をつけていても揃いそうな環境であれば、強く防カビ対策を事前に行っておくことをおすすめする。防カビは、専門業者であれば、除カビと同時にその環境にあった方法で確実に行ってくれる。カビのプロによる防カビの技は、市販のカビ防止剤の比ではない。
プロによる防カビと、重曹による予防のお掃除を日頃から行うことが、完璧なカビ予防となる。
環境と体に安心な重曹で、日頃からカビ対策を!
重曹の有効な使い道として、様々なカビ予防のお掃除方法を紹介してきた。これを機会に重曹を1袋手に入れて、重曹そのまま。重曹ペースト、重曹スプレーの3種で日頃のお掃除を安全に楽しんでいただけたらと思う。
お掃除は快適な暮らしを行うだけでなく、結果的には生活の効率化、そして経済的な行為である。カビ予防を意識したお掃除を行うことで、きっと今以上に清々しい気分で日々を過ごせるはずだ。
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