家の中の内装にこだわりがある人は家具の清潔にもこだわるものだが、
対処が難しいのがカビである。
多くの方がカビ除去で思いつくのはカビキラーだが、カビキラーは使用できない。
木材のカビ除去には消毒液や専用洗剤が有効となる。
湿度を低く保てばカビ予防にもなるため、除湿剤の常備なども欠かせないのである。
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この記事読むことで理解できること
木材にカビキラーが使えない理由とは?
カビキラーは浴室のプラスチック素材やタイル素材などにはとても有効に働くが、一つ大きなネックとなるのが使用範囲に制限がかかる事だ。中でも木材はカビキラーへの使用が厳禁の箇所となる。
昔から良くある日本の家屋は支柱等含めて要所ごとに木材が使用されている。最近ではコンクリートなどの石材を基本とした家も幅広く登場してきているが、それでも木材を一切使わずに立てられる家はあまり多くないだろう。
お洒落な現代風の窓枠が内装のポイントという家も多い。ドアやドアを囲う枠などもまた暖かみのある木材を使用して室内に統一性を出している家もあるだろう。
戸建にしてもマンションやアパートにしても、内装にこだわる女性にとって木材の存在とは欠かせないアイテムである。
しかし湿気が籠もりやすい日本での生活の中で、カビとはある意味切っても切れない関係にある。せっかくおしゃれにこだわった木材部分にもしもカビが生えてしまったとき、カビ退治に有効的なカビキラーが使えないのは少々痛手かもしれない。
木材へのカビキラー使用は腐食の原因になる
木でできた壁やドアや窓枠、あるいは床など、もしもカビが発生してしまった時にはすぐさま除去したいと思うのは当然である。すぐに拭き取れば大丈夫だろうと考えてカビキラーを使ってしまいたくなる事もあるかもしれないが、カビキラーを木材に吹き付けてしまうと腐食の原因となってしまうので要注意だ。
そもそもカビキラーとは強力なアルカリ成分であるため、脱色するものの他に腐食しやすい物全般に関しても使用を禁じている。木の腐食とは文字通り腐ってしまう事を意味するが、木が腐食する原因の多くは雨水や結露等の湿気に晒され続ける事などによって木の成分が分解されてしまう所にある。極端な例で言えば家の中で雨漏りしている箇所があれば、それによって水に晒されやすくなる事で木の成分が腐っていく。
木が腐るという事は、元々の環境として湿気が籠もっている部屋であるなど、カビが繁殖しやすい条件がそろっている事が多い。木を腐食させるものを総称して腐食菌と呼ぶが、その菌が木の成分を分解する事によって気が腐っていく。カビキラーが木に付着するとそれと同様の効果が出てしまうのだ。
家具や小物であればまだしも、家の壁や根幹を支える部分などが腐ってしまうと家の強度自体が落ちてしまう。そのため木材の付近でカビキラーを使用する際にも注意が必要だ。
家庭内での木材箇所を確認
木造建築が基本となる事が多い日本の家屋では、床はもちろんのこと窓枠やドアなど至る所に木材が使用されている。建物にこだわりのある人であれば、ログハウス風の家として木材で囲まれた環境で生活している人もいるだろう。
家の中に木が多ければ多い程、カビキラーを使う際には成分が付着してしまわないよう注意が必要になる。そのため基本的にカビキラーの室内利用はお勧めできない。しかし台所やお風呂場などの水回りであればカビキラーが最も有効となるため、木材部分がある時には細心の注意を払わなければならないだろう。
木の部分とカビキラーを使用したい部分とが接している場合には、スプレーではなく薬剤を布などにあててから必要な個所を拭いていく作業に切り替えていく必要がある。
では家の中で木材を使用している箇所はどれだけあるだろうか。木材箇所を確認すると共に、カビが他にも点在していないか、適した湿度になっているかも見ていただきたい。
・主な木材箇所1…フローリング
家の中の木材として最も存在感を表しているのがフローリングだろう。自分の家の素材などあまり気にしていない人も多いかもしれないが、全室フローリングであれば歩く箇所は全て木材でできている事になる。
床の木材がもしも腐食してしまった場合、強度の面も心配になるが軋みなどの原因ともなる。床が軋む音は生活上のストレスになる事もあるため、たとえワックスでコーティングされてあるフローリングであってもカビキラーは厳禁だ。
・主な木材箇所2…ドア
仕切られた部屋の出入り口となるドアについては、もしも腐食してしまった場合に立てつけが悪くなって開閉しにくくなる恐れもある。一度や二度カビキラーをスプレーした程度でいきなり歪んでしまう事はないが、何度も繰り返し使用している事で木の歪みを引き起こす原因にもなりかねないのだ。
またドアノブの近くであればノブの金属にも悪影響であり、ドアノブが錆びる事で木材部分の腐食もまた進んでしまう事になる。
・主な木材箇所3…窓枠
窓は結露が出やすく湿気が籠もりやすい箇所でもあるが、窓枠が木材だとカビキラーが使いにくくなる。
窓枠も歪んでしまえば窓の開閉を困難とさせる原因となるため注意が必要だ。
木材にカビが生えやすい理由とは
木とはそもそも土の中に根を張り、そこから水分を吸収する事によって成長していくものである。そのため木材という性質そのものに湿気をこもらせやすい作用があり、水分を多く含んでいるという事はカビが生えやすい環境を整えている事にもなる。つまり木とはそもそもカビやすいのだ。
もしも乾いた状態の木材であれば、たとえカビ菌が付着してもそこから根を張り爆発的に増殖してしまう事はないだろう。ところがここに水分というカビの味方を加えてしまうと、カビは木材の成分を栄養源にしながら湿度の高い環境に助けられ繁殖してしまう事になる。
一度木材にカビ菌が根を張ってしまうと、それを完璧に除去する事はできなくなってしまう。カビキラーのような脱色剤を使えなければ、掃除の知識のない人だと表面の汚れだけでも落とす事が難しくなるだろう。
また、室内の湿度管理に気を使っていたとしても、木材家具の配置などによっては湿気に晒されやすくなる。結露が生じやすい窓の傍に木でできた棚や机を置いていると、それによって湿度に晒されやすい状態となるだろう。あるいは二つの箪笥を密接して並べておけば、それだけ通気性が悪くなるのも仕方ない。木と木が接した部分に湿気が籠もり、大掃除で箪笥を動かしたらカビが生えていたといった事態にもなりかねないのである。
木材部分のカビ除去の方法
木材にはアルカリ性を強く示すカビキラーが使用できないが、かと言ってカビをそのまま放置する訳にもいかない。表面上に薄く張った程度のカビであれば、水拭きでカビの黒ずみを取り除くこともできるだろう。しかし何週間もカビが生えたまま見過ごしてしまっていた場合、水拭きをしただけではカビの色素が残ってしまう事がある。
木材にカビキラーは使えないものの、それに代わる商品であれば誰でも購入する事が可能だ。木材専用の洗剤を使うと単純に水拭きをするよりも簡単にカビを除去できるのでおすすめである。
木材に使えるカビ除去アイテム
カビは菌の一種であるため、カビを弱らせるための道具として一般的な消毒液を代用して使う事ができる。消毒用のエタノールはドラッグストアで安価に手に入れる事が可能だ。
ドラッグストアの店頭に行くと、消毒用エタノールと無水エタノールの二種類がある。カビ除去清掃のために使用するのはこのうち消毒用エタノールの方になる。
また、エタノールで取りきれない頑固なカビの場合には木材や畳などでも使用できるカビ取り洗剤も効果を発揮する。特に綺麗な見栄えにしたい時など、色素を完全に除去したい場合に有効となるだろう。
木材のカビを除去する際の注意点
家の中を徹底的に清潔に保ちたい人ほど木材などの部分も念入りにカビ取りを行うが、カビを吸い込む最も大きな原因の一つとなるのは清掃活動である。カビの生えてしまった箇所をタオルで拭ったりブラシで擦ったりすると、カビの胞子が辺りにまき散らされて空気中に散乱してしまう。これを直接吸い込むのはやはり清掃を行っている本人であり、日々の清掃が仇となって酷ければ肺炎を引き起こすほどの重篤な疾患を発症してしまう人もいる。
浴室やトイレなどのカビが生えやすい場所であれば、マスクやゴム手袋をしっかり装着する人も多いだろう。しかし室内にある家具や、家の床やドアなどを掃除する時となると、他の清掃と並行して防護なしにカビ取りを行ってしまう人も少なくない。
健康を害さないためにはマスクの着用、清掃後のうがいなどに注意を向ける必要がある。カビを吸い込みやすい大きなポイントの一つは清掃であるため、木材家具の清掃を小さな箇所のみで行う場合あっても十分に注意しなければならない。
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窓周辺の木材のカビ除去のコツ
エタノールのように、消毒液は基本的に木材のカビ取りに有効である。消毒用エタノールの使い方は簡単なので誰にでも扱える。まずは100円均一などで霧吹きなどを購入し、そこにエタノールを入れ替えて使用していく。この時水などでエタノールを薄める必要は特にない。
カビの生えた箇所に塗布した後、すぐに磨きたくなる人も多いだろうがそれは厳禁だ。木材の掃除で注意したいのが、プラスチックとは表面の材質や浸透性が異なる点なのである。殺菌できていない状態で木材にカビを擦りつけてしまうと、素材の奥にカビ菌が入り込む原因を作り出してしまう。内側にカビ菌を刷り込むような状態になってしまうため、スプレーした後は良く乾かさなければならない。
しかし木材とはガラスやプラスチックなどの素材に比べてカビ除去が難しい箇所でもある。自分でできないような箇所を無理に掃除すると、カビ菌を空気中にまき散らしたりさらに悪化させたりする原因にもなってしまう。そのため専門業者の検討も最終的には必要になる場合もある。
タンスや机など家具のカビ除去のコツ
収納棚やテーブル、タンスや机など、家の中にある家具の多くは木材でできているはずだ。湿気などに長期間さらされているとカビが発生する事もあるが、カビキラーは使えないためやはりここでも消毒液が有効となる。
カビ発生個所に満遍なく消毒液を付け、乾いてから拭いていくという作業方法は他と変わらない。
ただしすぐに拭いてしまうと逆効果になるほか、見栄えも悪くなってしまう恐れもある。お気に入りのインテリアを掃除したい人は一層の注意をしなければならない。
これはカビの色素そのものが拡大してしまう事によっておこるが、インテリアにもなり得る木製家具だからこそのリスクを把握しなければならない。衛生的にも外観的にも良くないので、吹き付けたエタノールはきちんと乾いた事を確認してから磨いていくのがポイントだ。
更にこのとき一回の掃除で色素ごと落とせるプラスチック箇所などとは異なり、木材のカビは跡が残ってしまう事もある。家具など汚れが目立って不格好になってしまう所には、木材専用のカビ取り剤を使用する事がお勧めだ。
専用のカビ取り洗剤もエタノールなどと基本的には使い方は変わらない。カビに吹き付けた後に乾かし、その部分を布でふき取るだけであるが、製品ごとに使用方法と注意点を必ず確認していただきたい。エタノールよりもさらに綺麗にカビを取り除く事が可能であり、その一方で木を腐食させてしまう事なく使用できる。
ただし、製品にも記載されているが、必ず変色しないか目立たない箇所で確認をしてから使用していただきたい。
木材のカビを防ぐには換気がポイント
カビは湿気が多い環境で育ちやすいのは前にも述べた通りだ。そのため結露が生じやすい冬場はもちろんの事、高温多湿となる夏場は特に湿度管理を徹底する必要がある。
日本の夏は高い気温と湿度が一番の特徴であるとも言えるだろう。除湿剤や浴室乾燥なども上手く使って家の中に湿気が籠もらないような対策をすると良い。
また、木製家具の保全の仕方としては配置が大きく関わってくる事がある。たとえば壁に対して隙間なく設置している箪笥があったとするなら、壁から数ミリ程度離してみるだけでも空気の通りが異なってくる。木製の家具同士を並べておいてあるようなインテリアも同様に、ほんの数ミリ程度家具と家具の間に隙間を作るだけでも湿気のこもり具合は格段に改善される。
木材そのものを長く保つためにも除湿する事が効果を発揮するため、カビ対策と木材保全との両面からメリットを得られる事になるだろう。
フローリングのカビ防止法
小まめな掃除と換気は鉄則
一般的な日本の住居であれば床は木材か畳が通常である。現代では床の間のように和を取り入れた環境を求めている人でなければ、全室ともフローリングであるというお宅が多いだろう。
また、マンションやアパートではフローリングが基本的に多く採用されている。畳よりも格段に清掃がしやすいなどのメリットがあるが、その反面で不衛生な状態のまま湿気が籠もり続けていればカビが生えやすい環境であるとも言える。
フローリングのカビ対策となるのは、基本的には小まめな清掃である。カビの栄養源となるのは埃や塵や皮脂などの汚れであるため、掃除をしていないフローリングにカビが発生してしまうのは当然のことである。
そのため衛生面から言っても掃除を徹底するのは通常の事であるはずだが、それに加えて湿気対策を施しておけばカビが好む環境を作ってしまう事がない。
お風呂場やキッチンは湿度を管理するのが難しい場所であるが、それに比べてリビングや寝室などは除湿が簡単にできるはずだ。エアコンの除湿機能を利用するのも一つの対策方法となるだろう。除湿機を購入したり、除湿用の木炭を部屋の隅に置いたりしておくだけでも湿気を吸収するのを助けてくれる。木炭をバスケットに入れて飾っておけばインテリアとして楽しむ事もできるため、内装にこだわりのある女性にも嬉しい除湿グッズとなるだろう。
ワックスがけでカビ防止
フローリングは単純に掃除をしただけだと綺麗にしきれない場合があり、それを補ってくれるのがワックスがけである。一度フローリングにワックスをかけてしまえば汚れを防止する事ができ、何かを零してしまった時などにもふき取るだけですぐに綺麗にする事ができる。
フローリングワックスはスプレーするだけでピカピカになる商品なども市販されているが、本格的に行うのであればどうしても業者の手を借りなければならない。ただし元々のフローリングの状態がカビに侵されてしまっている場合、清掃を依頼するのは清掃業者よりもカビ取り業者の方が良いだろう。
清掃業者を呼べば床全体を清掃した後にワックスをかけてくれるのはもちろんだが、カビ取りの知識が欠けている人の場合にはカビの核が床に残ったままワックスでコーティングしてしまう事がある。これではカビ菌がワックスの下で繁殖してしまうリスクが生じ、フローリングが腐食してしまう原因を作る事になるのだ。
これに対してカビ取り業者であれば、しっかり核が消滅するまでカビ菌を除去してくれる。表面上は綺麗になっていても奥深くに根を張っている恐れがあるのがカビであるため、安易にクリーニング業者への依頼をしてしまうと事態を悪化させてしまう。カビの知識と適切な除去方法を熟知している業者だからこそ、カビのない環境を作り出す事が可能なのである。
カビを核から除去し再発防止するなら専門業者へ
画像はカビ取り専門業者による木材に発生したカビ除去を行った様子である。
カビは表面の色素だけ綺麗にしても核を殺せたことにはならない。そのため核を取り除けないまま放置してしまう事によって、再び同じ箇所にカビが発生してしまうのだ。
一般に売られているカビ除去剤は表面を綺麗に回復させる事はできても、核まで根こそぎ取りきる事はほとんどできない。そこで再発を防止するためには専門業者の力が必要となり、カビが広範囲に繁殖してしまう前の段階で早急に依頼する事が肝心なのだ。
木材は乾拭きしただけでカビを落とす事はできず、胞子を空気中にまき散らしてしまうリスクも孕んでいる。お気に入りの家具の見栄えを悪くしてしまう事にもなるだろう。ホームページを検索すれば専門の業者がピックアップできるため、カビに気付いた時には早い段階でカビ取り業者を呼ぶ事をお勧めする。
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