家具後ろの壁、部屋の隅の壁、浴室の壁、和室の壁、小さなカビ、大きなカビ…
あなたが今お困りのカビがどのようなものであっても共通してすべき事が3つある。
①早期発見&除去…放置すると人体にも影響がでる
②飛散防止…周辺も同時に殺菌し被害縮小
③殺菌優先…実害を防ぐには漂白よりも殺菌
自分で行う除去からプロに依頼する際のポイント、
そして有効な予防法や使えるアイテムをお伝えする。
『人、建物に優しいカビ取り専門業者による無料見積り/カビラボ』
この記事読むことで理解できること
カビを放置していると起こる危険性3つ
一目見てカビの黒ずみがわかる状況であれば、自分での除去は困難である。
また見た目では小さなカビで発生している場合でも、放置しておくとカビはじわじわと繁殖していく。特に湿度が常に高い場所に関しては驚くほどのスピードで小さなカビも一気に広がる。
では実際起こるカビによる被害とはどのようなものかを紹介する。
人体にもカビが繁殖
カビの胞子が体内で入り込むことで、喘息、アトピーやアレルギーの悪化や発症、皮膚炎、また大きな症状でなく頭痛や微熱が続くなどから始まり免疫力低下が起こるとされている。
免疫力が低いお子さんや年配の方、また妊婦さんにとってカビはすぐに対処せねばならない問題である。
体内に入り込んだカビの胞子はそのまま住み着いて繁殖し、命をおびやかす真菌症へと繋がる。
カビが体内に入りこむ経由は空気中に舞ったカビ胞子を吸い込むこと、もうひとつは傷口から入り込むことである。傷口からの浸入の場合、最初はかゆみから始まり、炎症、そして患部から序所に黒いシミが広がっていく。重症化して最悪の場合、患部を切除したという事例もある。
このような防げる悲劇を招かないために、カビを発見したら放置せずにしっかりと除去していただきたい。
建物の急速な劣化
カビは糸状のものがたくさん絡み合う「糸状菌」であり、枝分かれするように栄養を求めて四方八方に壁の中を伸びていく。カビは塗料や接着剤、建材も栄養にしているのだ。
除カビ、防カビ対策を行わなければ、小さなカビのコロニー(集落)は建材全体に行き渡り、建物は劣化していく。もしもカビが電線などの設備に繁殖すると、電気絶縁性が低下し、電気製品の不具合や使用不可となるだけでなく、最悪の場合には火災の原因となることもある。
害虫の増殖・除去の費用が上がる
害虫の中にカビを餌としている種類がいる。特に住宅に多く現れるのがチャタテムシである。ダニに似ていて直径1mm程の大きさで壁紙や畳、食品などに生息し、カビを好んで餌にしている。カビが原因で大量発生し、室内に這い出す。チャタテムシによる二次被害はその死骸である。チャタテムシの死骸はアレルギーの元「アレルゲン」になると言われている。
チャタテムシの死骸を吸い込んでしまうとぜんそく等のアレルギー性の病気を発症してしまう。またチャタテムシが大量発生すると、次はそれを餌にしているダニが大量発生する。
また壁カビは放置すると壁をつたい天井、床に繁殖し、また壁内部にも手を伸ばす。
そうなれば自分での除去はできず、業者に依頼ししっかりと除去すべきである。業者の除去費用は基本的には「1㎡あたり○円」と示されている為、いかに早い段階で除去できるかが、費用を抑えるポイントである。
カビを発見した際の行動は3ステップ
ではカビを発見した場合どのように行動すればベストなのか?
カビを発見した際の最適な行動を順にお伝えする。
繁殖状況と周辺を確認する
まずは壁カビの状態を下記の項目に従って確認する。
①カビの発生が点であり、初期段階での発生である
②カビの発生が点であるが、壁のあちこちに点在している
③カビの発生は壁と天井、壁と床の設置面に線のように発生している
④カビの発生が面であり、進行している様子である。
①の場合、表面に胞子が付着して間もない頃であれば、まずは自分で除去を行い、その後再発がないか様子を見ていこう。
②の場合、点在している時点で、空気中にもカビ胞子が舞っており、再発の可能性が非常に高く、また胞子を吸い込む事や、傷口から入りこむリスクが考えられる。
③の場合、設置面のわずかな隙間にも胞子が入りこんでいる可能性が高く、これも再発の可能性が高い。また内部で進行したカビが姿を見せている可能性も考えられる為、一度しっかりと調査してもらうことをおススメする。
④の場合、素人では除去が困難であり再発の可能性が高いだけでなく、菌への知識ないままに除去を行うことで、カビ菌を刺激して逆に増殖させてしまう可能性がある。
小さなカビなら自分で除去してみる
「カビ発生の状況を確認する」の項目で①に当てはまった場合には、カビ胞子の飛散を抑制し、実害がでないように自分でカビを殺菌する。
自分でカビ除去を行う場合には市販のカビ取り剤の使用を考えるかもしれないが、市販のカビ取り剤の多くには強力な漂白剤が配合されており、室内壁にも使用可の製品であっても、「変色、脱色の恐れがあるため、目立たない箇所からご使用ください」と記載されている。
よって今回は変色や脱色の心配と、人体にとっても出来る限り安全な方法を、壁材の種類ごとに後に紹介する。
進行している場合は専門業者へ
「カビ発生の状況を確認する」の項目で②、③、④に当てはまった場合には、カビ除去専門の業者に除去を依頼する。
業者に依頼するとなると心配なのが「ちゃんとした仕事をしてくれるのか」という部分である。残念なことにプロの仕事といえない業者も存在する為、下記に当てはまる業者かを確認していただきたい。
■カビ除去を専門としている業者であるか
■使用する洗浄剤や方法は、人体や建材に配慮したものであるか
■不明点に関して丁寧にわかるように説明してくれるか
■契約を即決させようとしていないか
■実績が見えるか
■アフターフォローがあるか
カビ除去の依頼に関して絶対に間違ってはいけないのが、「カビの除去と防止を専門としている業者」以外への依頼である。カビ除去は汚れ落しではなく生きた菌の除去の為、確実で信頼できる除去は専門的な知識と経験を持つ必要がある。
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自分でする壁材別カビの落とし方
それではカビ胞子の飛散を抑制し、実害がでないように自分でカビを殺菌する方法を壁材ごとに紹介する。尚、作業をする際は洗剤や空気中に舞うカビ胞子が作業中に体内に入り込まないために、ゴム手袋、マスク、ゴーグルを装着する。
壁紙
【用意するもの】
・重曹
・酸素系漂白剤
・消毒用エタノール
・水
・メラミンスポンジ
・ラップまたはキッチンペーパー
・新品の雑巾
【手順】
①重曹ペーストを作る
重曹を容器に入れて、そこに水を少しずつ加えて固めのヨーグルト状にする。重曹ペーストが出来たら、カビの色を落とす為に酸素系漂白剤をペーストに加えて混ぜ合わせる。
②エタノールでカビを殺菌する
綺麗な雑巾に消毒用エタノールを付けて、カビが発生している箇所にゆっくりと塗りつける。この際にカビの胞子が飛散しないように意識して、綺麗に拭き取っていくように手を動かす。
エタノールで拭き取れないカビが残ればメラミンスポンジで擦って落とす。メラミンスポンジを使用した後は、菌や汚れを含んだ粉が床に落ちている為、掃除機を使って片付ける。(エタノールで殺菌したカビではなく、生きたカビは掃除機で吸うことで飛散させてしまうので殺菌したカビのみに掃除機は使用する)メラミンスポンジ使用後は、もう一度、消毒用エタノールで表面を拭き取る。
③重曹ペーストを塗る
エタノールの乾燥後、重曹ペーストをカビ発生箇所に塗り、上からラップをかけて3時間程そのままにしておく。3時間後ラップをはがし重曹ペーストをしっかりと拭き取る。
④乾拭き&後片付けをする
最後に壁が湿った状態にして終わらせず、必ず乾拭きを行う。完了したら、カビ菌を残さないように、再度作業周辺を掃除機で片付ける。
【注意事項】
・エタノールには濃度99%の無水エタノールと濃度80%の消毒用エタノールの2種類があり、無水エタノールの方が、殺菌効果が強いように感じるが、無水の状態では殆ど殺菌効果はなく、消毒用を使用する。
・消毒用エタノールは引火しやすいので、火気に絶対に近づけないよう細心の注意を払う。
コンクリート
これは最後に流水で水洗い出来る、又はしっかりと拭き取れる(凹凸に洗浄剤が残らないように出来る)箇所で行っていただきたい方法である。
【用意するもの】
・次亜塩素酸ナトリウム入りの洗剤
・ゴム手袋
・マスク
・ゴーグル
・バケツ
・ブラシ、雑巾
【手順】
①洗剤を吹き付ける
カビとその周辺に、泡で出るタイプの次亜塩素酸ナトリウム入りの洗剤を拭きかけ、上からキッチンペーパーで蓋をして洗剤に記載されている規定の時間を待つ。
②カビを拭き取る
雑巾やブラシで洗剤と共にカビを拭き取るようにこする。この時に洗剤やカビが飛び散らないように静かに動かすとよい。最後は流水で洗い流す。流水が難しい場合にはしっかりと拭き取る。湿ったままにせずに扇風機などで乾かす。
【注意点】
・使用する洗浄剤の使用方法、注意事項を必ず守る。
・コンクリート壁の凹凸部分に埃や汚れがたまっている場合には、カビ除去の前に乾いた雑巾で取り除いてから行う。
・次亜塩素酸ナトリウム入りの洗剤を使用する際には必ずゴーグル、ゴム手袋、マスクを着用し、小さなお子さんやペットは近づかないようにする。
木材
【用意するもの】
・消毒用エタノール
・紙やすり
・綺麗な布
・キッチンペーパー
【手順】
①エタノールでカビを殺菌する
カビが発生している箇所と周辺に消毒用エタノールをスプレーで吹き付ける。乾燥するまで待った後に、綺麗な雑巾で乾拭きをする。
③紙やすりで削り落とす
①でカビの色素が落としきれなかった場合、紙やすりで色素沈着の箇所を削り落とす。軽い力で削り落とすが、この作業は必ずエタノールで殺菌した箇所にのみ行うこと。殺菌しないままカビを削り落とすことで、カビを飛散させて逆効果となる。
【注意点】
・一度に行う範囲は手のひらを広げたサイズまでが作業しやすい。
・消毒用エタノール拭きつけ後、湿って状態の方が拭き取りやすそうに感じるが、乾燥が殺菌の目安と思っていただき、必ず完全に乾いてから乾拭きすること。
・紙やすりは木材自体を削る為、多少風合いは変わってしまう為、目立たない箇所から行い具合を確認してから行う。
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塗り壁
【用意するもの】
・消毒用エタノール
・綺麗な布
【手順】
①カビの飛散を防ぐ
まずカビの飛散を防ぐ為に、カビの発生している箇所に消毒用エタノールをスプレーで塗布する。
②布でカビを擦りとる
消毒用エタノールを十分に湿らせた布で、カビを擦りとる。強く布を当てすぎると表面の粒子がこぼれてくるので注意する。
③再度エタノールで殺菌
よく乾燥させた後、再度消毒用エタノールをスプレーで塗布し乾燥させる。
【注意点】
・使用するのは雑巾やタオルでも良いが、目の細かな布が好ましい
今回使用した漂白剤には「塩素系」と「酸素系」があり、下記がそれぞれの特徴と違いである。
特性を再度確認していただきたい。
【塩素系漂白剤】
漂白の効力が強く、染料も脱色する。浴室や台所のシンクなどの水で洗い流せる箇所のみに使用する。色物や繊維物などには使用できない。また酸性のものと混ざることで塩素ガスが発生する為、取り扱いには充分注意が必要である。
【酸素系漂白剤】
染料は脱色しない為、色物にも使用できる。酸化(水に溶かす)する力で色素を分解し、また除菌や消臭の効力もあるとされている。
根本的な解決は専門業者のみ可能
カビの根本的な解決は、カビ除去や防止を専門としている専門業者にのみ可能であり、また一番人体や建材にとっても安全な除去方法である。その理由をお伝えする。
カビの根源「核」とは
カビは菌核、菌糸、胞子があり、市販のカビ除去剤では、カビの胞子、菌糸の除去までは可能であり、また多く含まれている漂白剤によって色素汚れも落とせる。
ただし、カビの核となる「菌核」までは除去することはできかねる。よって市販カビ除去剤では数週間後の再発は覚悟しておいた方がよいだろう。
一方でカビ除去を専門にしている業者の除去方法は、菌核、菌糸、胞子を化学反応によって分解除去してくれる。しかも使用する洗浄剤は、独自に開発されたもので、なんと厚生労働省が指定する食品添加物以上のものは使用されない。
カビは種類によって性質が異なる
先述した「市販カビ除去剤では数週間後の再発は覚悟しておいた方がよいだろう。」というのは製品にも記載されており、再発がある為「月1度の使用」等と注意書きがなされている。
都度除去を行えば良いかもしれないが、問題なのは繰り返す強力な洗浄剤で壁材が傷んでしまうということである。
市販のカビ除去剤の主成分となっているのは「次亜塩素酸塩」であり、これは漂白効果が強く、そのため、カビ色素を除去することが出来て見た目は綺麗になる。
しかし市販カビ除去剤で除去できるのは、カビ色素、カビ胞子であり、カビ菌核までは除去しきれない為、再発するものと考えていただいてよい。
【市販カビ除去剤の成分例】
・次亜塩素酸塩(酸化剤)…染料なども脱色するいわば漂白剤
・水酸化ナトリウム(アルカリ剤)…液を適度なアルカリ性に保ち、油性汚れを取り除きやすくようにする。また配合された酸性成分を中和し適正な液性にするためのもの
・アルキルアミンオキシド(界面活性剤)…汚れを落とす主成分。浸透・乳化・分散作用の働きで汚れを落とす
・安定化剤(安定化剤)…製品の保存安定性を保つ働きがある
・香料
壁カビ原因の多くはこの4つ!見分け方と対策
正しい除去を行うと同時に大切な事は、壁に生えたカビの原因を知ることだ。
一度発生した箇所にはカビが繁殖する条件が揃っているはずである。その条件を無くす為に、今回はカビの発生原因を知る術と、その対策をお伝えしたい。
高湿度→除湿環境を作る
まずは湿度が常に60%以上を大きく上回っている高湿度が原因での発生である。これは高湿度である日本の環境からして、1年を通して「部屋の空気の入れ替え」「湿度調整」を毎日意識的に行っていなければ該当するだろう。
【チェック項目】
□1日中閉め切っていることが多い空間である
□換気をする際に対角線上に空気が流れるように行えていない
□水場がある
□調理などで火の使用や湯気が立つ空間である
□観葉植物を複数置いている
□熱帯業の水槽がある
□部屋干しをよく行っている
□湿度計がなく、湿度確認ができない
チェック項目内の「換気」とは窓を一箇所開けて外の空気を入れ込むだけでは充分ではない。中の空気を外に出し、外の新鮮な空気を中に入れるようにすることが換気である。
【対策】
換気のコツは対角線上にある窓2箇所を開けて、片方の窓に扇風機を向けて暫く回すことである。扇風機は背面の空気を取り込んで前に送る為、部屋の空気を一気に外に出してくれる。
ただし外の空気が湿気を多く含んでいる場合には、換気が逆効果となることがある為、やはりエアコンの除湿機能や除湿機の活用が必須となる。
おすすめしたいのはコンパクトタイプの除湿機である。コンパクトなものであれば湿度が高くなりやすい脱衣所でも使用しやすく、持ち運びがしやすい為に行動に移しやすくもなる。
例えばこちらの除湿機は350ml缶を二つ縦に並べたのと同等のサイズな為、トイレの中でも邪魔にはならない。
また、湿度管理に欠かせないのが湿度計である。
温度と湿度が一目でわかるものが良い。中には温度と湿度の関係から、熱中症やインフルエンザの危険度をイラストでわかりやすく表示してくれるものがあり、体感ではわかりにくい湿度と温度の関係を知ることで家族の健康管理が可能である。
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結露→防止アイテム使用
結露が原因となるカビは、好条件が揃う為にカビの繁殖スピードも早い。
結露と言えば冬の窓を思い浮かべるかもしれないが実は夏にも結露は起こる。
【チェック項目】
□炊事の時のみ換気扇を使用し、炊事が終わればすぐに切ってしまう。
□鍋ものをする時や、湯沸器を使うとき換気扇を回していない。
□入浴後、浴室の壁が乾くまで換気扇を回す又は窓を開けていない。
□加湿器を必要以上に使用している。
□窓ガラスやサッシにできた結露を小まめに取り除けていない。
□暖房や冷房の使用により、頻繁に部屋毎の温度に大きな差がある。
□押入れやクローゼットは定期的に換気できていない。
結露の発生は、暖かい空気と冷たい空気が接した時に発生する。
よって先にお伝えしたとおり、夏も冷房によって外気や部屋毎で大きな温度差が生じる箇所には結露が発生する可能性が高い。下記に夏の結露と冬の結露の違いを記載する。
■夏型結露
冷房の効いた部屋の壁の中や、基礎部分に生じる。普段の生活では見えにくい結露である。例えば、温度と湿度が高くなると地面や木材が抱えていた水分が、冷房等で冷えた基礎や躯体と接することで結露が発生する。これも冬場の結露と同じ仕組みだが結露が出来る箇所は冬場と逆の、屋外側である。冬型結露よりも短期間でカビが発生するといわれている。
■冬型結露
屋外の冷たい空気と屋内の暖かい空気の温度差によって発生する結露。
【対策】
結露は大きな温度差を出さない様にすることが根本的な解決となる。
すぐに出来る対策は、冷房温度の過剰運転を出来る限り避けて、部屋ごとの温度差を広げすぎないことである。これによって、間仕切りの壁内部からの結露発生は抑制することが出来る。
出来るだけ温度差を出さないように務めても、真冬の屋外と屋内の温度差を埋める為に、暖房を制限するのは快適とはいえない。よって結露を吸水するアイテムや、結露防止スプレーも検討いただきたい。
窓ガラスの下辺に貼るタイプの吸水テープで吸水された水分は自然乾燥にて蒸発する為、繰り返し使用できる。いざ剥がすとなった際に、跡残りしないとうたっている商品を選ぶと良い。
他には冬の窓の結露防止として、窓際を温めてくれるヒーターがある。
結露の防止と共に、窓からの冷気を防止してくれるため、暖房の効きも良く補助暖房として窓際まで温かくできるところである。低い位置にあるためペットや小さなお子さんが触れないようにだけ注意していただきたい。
断熱材の劣化→専門業者に相談
断熱材とは室内側と室外側の熱移動を遮断してくれるもので、これによって外の寒さや暑さによる影響を極力少なくし、冷暖房が効きやすく温度設定を行うことが出来る。
この断熱材が部分的に不足している、または経年劣化していた場合には、室内の温度調整が上手くいかず、温度差から生じる結露の発生も防止できなくなりカビ発生の原因となることがある。
【チェック項目】
□1日中湿度や温度調整していたにも関わらずカビが発生した
□異なる部屋で同じ室温にも関わらず暑い、又は寒く感じる部屋がある
□室内の壁に異常なまでの結露が発生している
★温度・湿度管理を行っているにも関わらず、上記の項目に当てはまる場合には、断熱材不足や劣化の可能性が考えられる。その場合、天井点検口から覗ける場合に直接断熱材を目視で下記を確認する。
□断熱材にすき間がある
□一部施工されていない箇所がある
□断熱材がただ置かれているだけである。
□断熱材自体にカビが発生し黒ずんでいる。
□劣化により縮んで隙間が出来ている
断熱材は普段目に見えない箇所であり、また施工後見えなくなる為コスト削減で削られやすい箇所でもある。断熱材の施工不備はあってはいけない事だが、間違った断熱材の取り付け等も含め、可能性としてはあり得る話である。
【対策】
断熱材の不足の対応として考えられるのは、自分で既存の断熱材を追加する、又は専門業者に依頼することである。
既存の断熱材はホームセンターで手に入る為、自分で敷き詰めることは可能だが断熱材で重要なのは施工品質である。よってここは知識のある専門業者に依頼するのがベストといえる。
また明かなる断熱材の施工不備の場合には、施工した業者に瑕疵保障請求できるが、欠陥(瑕疵)がどこに、どんな状態で、それによってどのような損害 (今回であればカビの発生等)があったかは素人では判断や、それを証明するのは難しい為、第三者の専門家に調査をしてもらい調査報告書の元、交渉するのがよい。
雨漏り→専門業者に修理依頼
雨漏りもカビと同様に、見えにくい壁の内側に雨水が入り込んでしまい、気付くのが遅れた場合にはカビの繁殖と共に、建材が傷んでしまい大掛かりな工事が必要となってしまう。
【チェック項目】
□サッシまわりが濡れている
□天井や壁が濡れていることがある
□クロスに染みがある
□クロスにめくれや剥がれがある
□外壁やベランダの床等にヒビ割れがある
□換気扇から雨の吹き込みが起きている
□最近、豪雨や台風が起きた
上記は目に見えてチェックできる項目だが、もう一つの方法は耳でチェックすることである。まだ目に見えて室内まで雨水が達していなくとも、壁の中や天井裏に雨水が入り込んでいる場合には、雨が降った後、静かな室内で耳を澄ますと一定の間隔で水が落ちる、滴る音が聞こえてくる。
【対策】
雨漏りの発生箇所をいち早く修理する必要がある。例えば窓周りのコーキングの劣化が原因であれば、自分でコーキング剤を打ち直して修理できそうとも感じるが、やはりここは確実に原因を見つけ、確実に修理する為にも専門業者にお願いするのがベストである。
ここで、修理費に関して多くの人が知らないままでいる重要なことが一点ある。
台風などの自然災害が起因で起きた雨漏りの修理には、皆さんが加入されている火災保険が適用されるのだ。火災保険で雨漏りを補償できるイメージが無い方も多いと思うが、保険の契約内容によっては補修費用の自己負担額を減らせる為、是非とも保険内容を確認していただきたい。
詳細はこちらのサイト「住宅損傷修復ラボ」(リンク:https://shufukulabo.com/)で確認ができる。無料で調査依頼ができて保険が下りれば保険金の範囲無いで工事をすれば良いので金銭的リスクが無くお薦めだ。
『人、建物に優しいカビ取り専門業者による無料見積り/カビラボ』
壁カビ予防はいつもの掃除にもうひと手間!
カビの放置の代償が大きいことは充分にご理解いただけたと思う。もしもカビが発生したら専門業者によって除カビ、そして防カビを行ってもらい、さらにこれから紹介する予防を行うことで、大切な家や家具、そして家族の健康を守ることができる。
換気は一方通行が有効!
室内では、対角線上に風の通り道を確保すると良い換気ができる。これを習慣的にする為に、窓の前に棚があるなど開けにくい窓があれば、換気が楽にできるレイアウトに変更する。
また、よどんだ空気を外に出してくれる換気扇が汚れていては意味がない。普段の掃除の際に換気扇の様子も見て埃を取り払う、または定期的に付け置き洗いを行うと気持ちのよい換気が出来る。
配置の理想は隙間5センチ!
家具と壁、家具と家具の隙間は5cm開けて設置することで湿気の篭りを解消できる。また本棚などの収納家具は、一杯に物を収納せず、余裕のある収納で充分な隙間をもたせ、風が当たるようにしておくいと良い。背面の板も無い方が家具内や壁の湿気を放出しやすい。
除湿剤もクローゼットや押入れの中だけでなく、家具と壁の隙間にも設置をおすすめする。除湿剤を隙間に置くことで、壁や家具の間に余裕のある隙間ができ、実は掃除もしやすくなる。
便利アイテムを使いこなす!
日頃のお掃除やカビ予防も便利グッズなどを活用し、便利なだけでなく楽しく出来るように、インテリアとしても楽しめそうなアイテムを紹介する。
かわいい傘の形をした除湿剤である。クローゼットや押入れだけでなく、表に出ている棚にかけても見た目が楽しいのでおすすめでる。
こちらは結露防止シートである。光が当たるとキラキラと虹色に光、結露を防止しながら目隠しとして、インテリアとしても楽しめる。
こちらは除湿機である。デザイン意識も高く性能が良いものはもちろんそれなりの価格はするが、お気に入りのデザインのものを使用することで、良い気持ちで除湿の意識も高まるだろう。
掃除始めは「隅」からが鉄則!
隅や家具の隙間・下など掃除し忘れてしまいそうな箇所から行うと良い。家具や物はできるだけどかして隅から中心に向かって掃除をし、カビの栄養となってしまう埃や髪の毛などを除去する。
こびりつきやべた付きがある汚れ用にスプレータイプの食卓用除菌スプレーや重曹スプレーなども用意しておくと便利。
【重曹スプレー】水500mlに重曹大さじ1杯を混ぜてスプレーボトルに混ぜる。
また壁と天井の角は見落としがちなので、部屋はひとつの箱を綺麗にする意識で、上から下まで確認を。
最後に…カビにやってはいけない3つのこと
1むやみな除去剤の使用
先述したとおり、カビ菌はただの汚れではなく、中途半端に薬剤を使用することでカビの種類によっては抗体を作り、最悪の場合、繁殖を増長させてしまう可能性がある。市販のカビ取り剤を使用した際には観察し、同じ箇所から暫くして再発する場合には使用を控えて専門業者に相談することをおすすめする。
2塗装などで隠す
カビが生えた壁や家具などの上から、防カビ剤配合の塗料であったとしても、上からペンキを塗り重ねることは、ただ見た目だけが一時的に良くなるだけで、むしろ表面のカビ状態が見えにくくなり、カビの進行に気付くことが出来ず、気付けば壁の内側全体にカビがびっしり住み着いている状態となってしまう。
3放置
口酸っぱくお伝えするが、カビを放置して良いことは一つもない。費用や手間の面でも放置することでハードルは上がる一方である。
この記事を参考にカビを発見したら放置せず、除去に行動を起こしていただきたい。
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