壁カビを正しく予防!カビが好むペンキと嫌いなペンキ

壁カビを正しく予防!カビが好むペンキと嫌いなペンキ

カビ対策の一番の方法は「予防」であり、カビの嫌うペンキで壁を塗装する事は、非常に有効である。

カビは人体に想像以上の被害を及す。正しい防カビを実行していただけるようペンキの選び方と知識、そして除カビ防カビの様子がわかる事例も一緒にお伝えする

・お住まいの環境によってどうしても湿度が高くカビが発生しやすい。

・小さなお子さんがいる

・アレルギー体質の家族がいる

上記にあてはまる方には特に読んでいただきたい。

カビに関する問題解決で一番確実な方法は、

カビ除去・予防専門業者、すなわちカビのプロに相談することである。

これから記載する内容は、自分で塗装する場合、業者に依頼する場合、どちらであっても知っておくべき知識である。

『人、建物に優しいカビ取り専門業者による無料見積り/カビラボ』

 

カビが好むペンキと嫌うペンキ

カビが好むペンキと嫌うペンキ

カビは建材、塗料、接着材、他には生活用品までほとんどがカビにとっては、栄養であり、言わば住宅はカビにとってお菓子の家である。壁カビの多くの栄養源は塗料である為、日頃から湿度を上げない、清潔にするなどの予防も必要であるが、栄養源を一つでも抑えることで、カビの発生は大きく抑えることは出来る。

 

カビが好むペンキ

カビが好むペンキは一言で防カビ剤配合ではない塗料である。

特に水性塗料が好まれやすいと言われているが、油性であってもカビは塗料を栄養源としている。

そして現在では防カビ剤が配合されていない塗料の方が少ないのだが、壁カビは発生する時には発生する。それは、防カビ剤配合の塗料の中にも効果に差があるからである。塗料に記載されている「防カビ剤」の規定は、JIS規格で、カビ3~5種に対して有効であれば、防カビ剤として認定されている。しかし実際に建物で見られるカビは50種以上といわれている。

 もちろん各製品は、発生しやすい代表的なカビを抑えて開発はされているが、塗料を自分で選ぶ場合には、価格は上がっても、出来るだけ多くの種類に対応している防カビ剤や、使用箇所に発生しやすいカビの種類に合わせて選ぶと良い。

【住宅に発生する代表的なカビ】

種類 発生が多い箇所 特徴
黒カビ 浴室・台所・壁・畳・プラスチック 空気中にも多く、初期では薬剤に弱いが、繁殖しだすと薬剤に対して強い抵抗性を出す
赤カビ 浴室・台所・畳 食品にも寄生し、食中毒の原因にもなる
ススカビ 浴室・台所・結露箇所 薬剤や光にも強く、アレルギーの原因や悪化を引き起こす

 そして、先述したとおり一番の防カビは、カビの専門知識をもった業者にお願いすることである。周辺環境や塗装したい箇所、そしてカビ発生となりかねない原因などを、専門的な知識と調査から適した方法や塗装を行ってくれる。

 

カビが嫌うペンキ(防カビ剤配合)

防カビ剤入り塗料と一言で言っても多くの種類があるが、大きく分類すると屋内用と屋外用の2つに分けて販売されている。ここでは自分で塗装を行う際に知っておくべき防カビ剤配合の塗料についてお伝えする。

 

屋内用…種類が豊富

壁紙の上から塗れるものや、中にはスプレータイプのものまで種類が豊富であり、使用したい箇所によって細かく選ぶことが出来る。

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浴室の壁専用の水性塗料であり、室内壁用塗料よりも防カビ剤が多く配合されているものがある。浴室以外では、キッチンの壁・天井向きとされており、壁紙・ビニール壁の上から塗ることも可能。

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壁の他に、鉄部や木部など多用に使用でき、強力な防カビ剤配合。色数も豊富でムラなく全てにおいて安定感のある塗料として人気である。

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スプレータイプの塗料の為、刷毛などで塗りにくい箇所に適した製品。下向きや45度の角度で噴射できるものが便利。

 

屋外用…素材別に選ぶ

外壁に使用するか、ウッドデッキか、使用する素材で塗料を選ぶ必要がある。防カビ塗装を行いたい素材が木部であれば、浸透性が高く、木の内部まで防カビ剤が浸透しなければ効果は発揮しない。すでに表面にコーディングされている木部であれば一度剥がす必要がある。もちろん、すでにカビが生えている壁に上塗りすることは絶対にしてはいけない。

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PPGインダストリーズ社は世界最大の塗料メーカーであり、カビに強い塗装面を形成してくれる商品。高度な防水によって長期間美しい塗装面を維持できる。

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強力な防カビ剤とシリコン樹脂との組み合わせによりカビの発生を防いでくれる。また粘着性が少ないため長期的に汚れがつきにくいのも特徴。

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知っておくと良い塗料の知識

知っておくと良い塗料の知識

塗料は、色を付ける事ができる「有色塗料」と保護や風合いの調整を目的とした無色透明の「無色塗料」があり、塗料の成分は下記である。

■顔料(有色の場合に配合)

■樹脂(耐久性)

■溶剤(上記の成分を溶かす)

■添加剤(防カビ等)

上記の添加物には防カビ剤の他に、防腐剤、防錆剤などが当てはまる。

また良く目にする「水性・油性」は上記の溶剤に当てはまり、何で成分を溶かし合わせているかである。水性はにおいが少なく、屋内での作業に向いているが、気温が低いと乾きが遅く、また油性よりもムラになりやすい。

一方油性は、シンナー臭があり、屋内での使用には向かない。しかし金属などの表面がツルツルしたものでも定着が良く、水性よりもムラになりにくい。一度塗りでも綺麗に塗装できるため、外壁などの大きな面の使用に適している。

 

防カビ剤入りペンキにも落とし穴があった!

防カビ剤入りペンキにも落とし穴があった!

塗料には、様々な樹脂(塗料の種類)があり、この樹脂が、耐久性や価格面を左右する要素となるが、一番見ていただきたいのは防カビ性能である。これは、どのような会社が作った塗料であるかと、評判を確認していただきたい。

なぜなら、効果の少ない防カビ剤を少量、塗料に添加しただけの防カビ塗料が非常に多く出回っているからだ。多少費用がかかったとしても、カビに対して専門的な知識を有する会社が販売している防カビ塗料を使用することをおすすめする。

そして先にも記載したとおりに、カビ専門業者に防カビの塗装を依頼すれば、保証もおこなってくれる上、その効果は市販の物とでは比較にならないと言っても過言ではない。

防カビを一番の目的にした塗装であれば専門業者に依頼することをおススメするが、自身で防カビ剤配合の塗料を手配して、DIYを行う場合には、必ず除カビ後であり、湿度の低い晴天の日に行っていただきたい。

■防カビの為の正しいペンキ選びポイント3つ

① カビに対して専門的な知識を有する会社が販売している防カビ塗料である

② 屋内用・屋外用、屋内であれば浴室用など使用箇所に適した塗料を選ぶ

③ 価格がお手頃なものは、防カビ剤は少量しか配合していない事が多い

下記は塗料の価格を大きく左右する樹脂の種類毎の相場である。これは防カビ剤抜きの価格と考えていただき、下記よりも安い場合には、防カビ剤配合と記載されていても効果は期待できない可能性が高い。

・アクリル塗料…1000~1200円/㎡

・ウレタン塗料…1800~2000円/㎡

・シリコン塗料…2500~3500円/㎡

・フッ素塗料…3500~4500円/㎡

 

既存の壁にカビが発生した際の正しい行動

既存の壁にカビが発生した際の正しい行動

カビ予防を行い発生させないことはとても大事な事である。

しかし一番大事な事は、カビが発生した場合に放置しないこと。何故ならカビを放置しつづければ、それは命にかかわる被害をもたらすことがあるからだ。これについては最終の項にて詳しく記載している。

まずはカビが発生した際の正しい行動をお伝えしたい。

①状況確認

カビが壁全体、または小さな点であっても、あらゆる箇所に点在して繁殖している場合は、部屋全体にカビの胞子が飛んでおり、素人では除去しきれない状況である。すぐに専門業者に状況を説明の上、カビ除去を依頼する。壁のほんの一部にしかカビが確認できない場合は、まず自分で応急処置を行ってみる。

②応急処置

応急処置の方法として市販のカビ取り剤を思い浮かべる方がほとんどだろう。しかし、市販カビ取り剤の多くは、殺菌効果よりも、カビの色素を落とす為の漂白効果の方が強い為、根本的な解決は難しく、室内の壁に使用すると変色脱色を起こす危険性もある。おすすめしたい応急処置の方法は、消毒用エタノールでの殺菌である。カビの色素は多少残ったとしても実害をなくすカビ殺菌を安全に行える。

【自分で行う安全なカビ殺菌方法】https://kabilabo.com/kabe#i-7

③専門業者に相談し除カビ防カビを行ってもらう

確認の段階で、すでにカビの発生が初期段階ではなかった場合、また応急処置後、暫くしてカビが発生した場合には、カビ取り専門の業者に相談する。必ず「カビ取り専門業者」である。カビはただの色素汚れではなく、カビ菌の繁殖の為、中途半端な処理を行うと逆効果となる。例えるならば医療行為のように特殊な知識と経験が必要である。

④カビ予防を習慣的に行う

除カビ・防カビ後は、専門業者に今後の対策や予防の相談、そして保証内容の確認も行う。カビのもたらす被害の恐ろしさを知る専門業者であれば丁寧に正しい説明をおこなってくれる。 そしてカビ予防で大切なことは湿度を60%以下に保つこと、そしてカビの栄養源となる汚れや埃を留めないように掃除を行うことである。

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既存の壁にカビが発生した際の間違った行動

既存の壁にカビが発生した際の間違った行動

①上からペンキを塗る

口すっぱくお伝えするが、カビが生えた壁の上から防カビ剤配合の塗料であっても、上から塗り重ねることは、ただ見た目が一時良くなるだけで、カビの繁殖抑制には何の効果もない。

むしろ表面のカビ状態が見えにくくなったお陰で、危機感ないままカビの進行に気付かず、建物全体にカビが発生し大掛かりな施工が必要となってしまう。

②浴室用等のカビ取り剤を使用する

水洗いの出来ない室内の壁に、強力な塩素系漂白剤が配合されているカビ取り剤を使用すると、壁の中に薬剤が染みて留まり、例え乾いた後でも濡れた肌が触れると、皮膚に薬剤がついてしまうとされている。塩素が高い濃度で皮膚に付着すると化学熱傷と言って、強いかぶれのような症状を招いてしまう。

 ③ハウスクリーニングにカビ除去を依頼する

カビはただの色素汚れではないことはお伝えしたが、「カビ除去も行います」と言っている業者の中には、カビを汚れと同等に考え、塩酸を水希釈した「酸洗い」か、高圧洗浄による「剥離洗浄」を行う業者もいる。これは建材へのダメージや人体や環境への影響を軽んじた方法であるだけでなく、カビ菌の種類によっては煽る行為であり増殖を加速させることもある。

 

壁に発生したカビ除去の事例

まずはこちらの画像を見ていただきたい。

まずはこちらの画像を見ていただきたい。

埃や汚れがたまりやすい壁の角から、壁全体にカビが発生している。この状態であれば部屋中に、そして壁の奥の躯体にまでカビの胞子は飛散しており、人体にも大きな影響を与えてしまう。

一刻も早く、専門業者に除去を依頼する。

02

こちらはカビを除去し、その後防カビ処理も行ってもらった様子である。これだけ綺麗にするには、さぞ強力な薬剤を使用したのでは?と感じるが、優秀なカビ取り業者であれば、これを厚生労働省が指定する食品添加物以上のものを使用してのみ行ってくれる。この技は高い技術を持つカビ除去、予防技術会社にしか行えない。

 さらに特殊な技と、優秀な洗浄剤では、カビの根源(核部分)を分解し、壁の奥、躯体にまで根をはったカビの胞子も除去してくれる。カビ除去と同時に防カビ処理を行ってくれた様子が下記である。

壁全体にカビが発生している様子

壁全体にカビが発生している様子

カビ除去・カビ防止処理を行った後の様子

カビ除去・カビ防止処理を行った後の様子

処理後3年経過した様子

処理後3年経過した様子

この建物は、緑に囲まれており、環境的にカビが発生しやすい条件がそろっている。にも関わらず、除カビ・防カビ後3年が経過しても、カビは発生していない。

カビが一度勢いよく発生した箇所は、カビが好む条件であるため、再発を素人で防ぐのは困難であるが、カビの種類、原因、素材に合わせて適した防止をカビのプロであれば安全な方法で行ってくれる。

 

防カビの為のペンキ、その他のメリット

防カビを行うとカビの発生を抑えるだけでなく、下記のメリットがあるのでお伝えする。

・汚れに強くなる

適した防カビ塗料には撥水効果が高いものが多く、これによって汚れの付着は軽減され、日頃の手入れもしやすくなる。

・消臭効果がある

暮らしの中の様々な臭いは、壁材に留まりやすいが、防カビ塗料を使用すると、壁に臭いが留まりにくく、家の中のタバコやペット、雑菌の臭いなどが軽減できる。

・除カビの価格軽減

カビは①温度(5~45℃)、②湿度(60%以上)、③栄養(埃、垢、塗料など)、④酸素の4つが揃えばどのような場所でも発生する。また結露の発生によって急速に繁殖を進めた場合には、気付いた時にカビが根強く発生していることもある。しかし、防カビ塗料を使用することでこの症状も最小限に抑えることができ、除カビの価格も抑えることができる。

市販の防カビ剤配合の塗料には、製品によって対応するカビの種類、数、耐用年数が異なる。耐用年数を確認し、塗り替えのメンテナンスも忘れないようにすることで、隙間なくカビ予防ができる。業者に依頼する場合には保証期間を確認し、都度困ったことがあれば対応してくれる。

 

カビを放置した場合の恐怖とは?

カビを放置した場合の恐怖とは?

最初にお伝えした下記の項目にあなたは当てはまっていただろうか。

・お住まいの環境によってどうしても湿度が高くカビが発生しやすい。

・小さなお子さんがいる

・アレルギー体質の家族がいる

この中で小さなお子さんがいる、アレルギー体質の家族がいる場合、と記載したのには大切な家族の健康を救済してほしいからである。

 カビを放置してはいけない一番の理由は、カビによる身体的・精神的被害は、最悪の場合命にかかわることがあるからだ。

原因不明の頭痛・微熱、アレルギーの発症・悪化、皮膚炎だけではなく、カビの胞子が、免疫力が低下している状態(特にお年寄りや小さなお子さん、妊婦さん、持病をお持ちの方)の時に体内に入ると、そのまま住み着いて繁殖し命にかかわる病気、真菌症を引き起こす事がある。

皆さんが防カビを行う、そして除カビを行う目的は、単に建物にカビを発生させない事だけではなく、目的はその先にある、家族に健康被害を与えないことである。

 人体への影響以外では、建物の劣化、ダニの繁殖、そして放置しなければかからなかったおおがかりな除カビ費用である。

 

防カビを自分でor依頼かは、判断材料を集めて選ぶ

防カビを自分で行う際には、対応するカビの数、使用箇所、耐用年数を確認し、適した防カビ剤配合の塗料を選び、業者に依頼する場合は、カビ専門の業者に相談する。もしも自分で行うか業者に依頼するか悩む場合には、調査や見積もりは無料で行ってくれるので、その後判断していただくと選びやすい。

自分で塗料を選ぶ際には、この記事に記載した塗料の相場を参考に、どのような会社が販売しているかを確認していただきたい。

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株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士

建築業界での経験を活かしたWEBメディアを運営。内装工事マッチングサイト「アーキクラウド」創業者。WEBコンサル事業、コンテンツ販売事業にも携わる。Facebookお友達申請大歓迎です。その他WEB集客、自社メディア構築、ビジネスモデル構築に関するコンテンツは公式サイトより。

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